中島合金の強みSTRENGTH
01
唯一無二の鋳造技術
唯一無二の鋳造技術
独自製法の確立と伝承
弊社の造型方法である 砂型鋳造 は最も古い鋳造方法の1つで、その製法は現在でもほぼ変わっていません。取り扱いは銅合金鋳物・アルミニウム合金鋳物、中でも鋳造に高度な技術が必要な純銅鋳物を得意としています。
青銅鋳物
高力黄銅鋳物
アルミニウム
合金鋳物弊社では、古い技術を伝承しつつ、機械化を進めることで砂型鋳造における優位な部分を伸ばし、不利な部分を補う研究や生産を100年間積み重ねてまいりました。
それにより、他社では真似のできない独自製法の確立に成功し、お客様のニーズに合わせた品質の高い製品作りを行っております。
中島合金の独自製法
多種材料を同一工場で製造する技術
業界では、青銅鋳物だけを行っている企業が多く、一つの工場で弊社のように多くの材料を取り扱っている企業は稀です。その理由は、材料が混ざってしまい製品不良につながるリスクがあるからです。弊社では長年培ったノウハウと産学連携によって得た最新の研究成果により、徹底的に管理された安全な生産ラインで多種材料を同一工場で製造する技術を確立いたしました。
同ラインで材質変更が可能
工場内で異素材を製造する企業が希な中、弊社ではさらに同ラインで違う金属での製造が可能となり、品質や価格に合わせてお客様に最適な材質をスピーディーにご提案することができます。
クオリティの高い純銅鋳物製品
鋳物の中で一番難しいとされる純銅鋳物を弊社の100年の歴史で積上げた独自の製法と職人技により、形だけではなく導電率の高い高品質な純銅鋳物を鋳造することができます。
一単位から量産まで対応
砂型鋳造はその名の通り、砂を主型として造型しています。
砂型鋳造は多様な造型方法があり、数量や大きさなどにより得意な方法(費用対効果が高い方法)があります。
弊社では多様な造型設備を保有し各分野で職人が活躍することにより、数量は1単位から多ロットまで、大きさは小物から大物までお客様のニーズにお応えする生産が可能です。職人が手仕事で造型する部門に加え、量産・大物生産に対応する3ラインがそれを実現します。柔軟に対応できる体制があるため試作段階からご相談いただくことも多く、機械加工まで視野に入れた総合的に費用対効果の高い成果が期待できると考えております。
職人による手込め作業
(小ロット製品用)自動造型機ライン
(多ロット製品用)技術向上への努力と知恵の融合
弊社独自の技術力の維持向上のために、社員が国家資格を取得したり、積極的に学会や技術講習へ参加するサポートしています。また、鋳造から機械加工まで一貫生産を請け負う体制強化のために、鋳造部門と加工部門の相互理解を深めながら技術向上に日々努めています。 弊社は創業時より社員個々の技術力を寄せ集めたような企業です。現在機械化は進みましたが、企業形態はこれからも変わることなく全社一丸となって技術と知恵を融合させた取組みを推進します。
中島合金の強みSTRENGTH
02
優れた機械加工技術
優れた機械加工技術
従来より、鋳物と加工は文化が違うため、同一社内で鋳造から機械加工までを一貫対応しようとするとうまくいかないことが多いといわれています。
弊社では、多様な分野の優れた技術資格を保有する職人が在籍し、鋳物と加工それぞれ文化が違う部門を上手に繋ぐための努力・工夫をすることで一貫対応力を発揮できるようにしています。
その結果、数・大きさを問わず鋳造から加工まで多様な生産ができるため、事前の問題回避や予期せぬ事態が生じた時にも迅速な対応が可能です。
弊社の加工技術は加工専業メーカーには無い特殊性をもっています。
実加工やその加工方法はもちろん加工部門が担当していますが、製品の加工工数を少なくするために加工治具の製作に関しては鋳造部門と協力して行っています。
また、加工コストを下げるために丸く加工する部分は異形ワークであってもNC旋盤で行い、NC旋盤では加工出来ない箇所をマシニングセンターが補うといった加工手法を取っておりますので、加工時間の短縮に繋がり加工コストを下げることが可能です。
弊社は加工専業メーカーから比べて、鋳造部門との協力体制により、加工専業メーカーに優る技術力・コスト競争力を保有しております。
鋳造から加工までの一貫対応
- NC旋盤加工
- マシニング加工
- 油溝切り加工
- 異なる材質の製品を包んだ製品の鋳造と加工
- バフ研磨作業
中島合金の強みSTRENGTH
03
業界最多の
取り扱い材質
業界最多の取り扱い材質
弊社では、お客様のニーズにお応えするために同一工場で多種材質を正確に製造する研究を重ねてまいりました。
その結果、JIS規格の銅・銅合金鋳物、アルミニウム合金鋳物の中から10種類以上の業界最多の材質を常時取り扱うことが可能になりました。
また、JIS規格以外の材質でも配合が可能で、必要とされる機械的性質や使用用途、ご予算に応じた最適な材質を提案することが可能です。溶解する材料から鋳造後の製品まで徹底した材質管理を行っていますので、他材質の混入・混同の心配はありません。
純銅鋳物・銅合金鋳物用材質
純銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC101 | C | B | C | B | a | 鋳造性が良い。 | 2回/週 | 150kg (製品総重量) |
CAC102 | B | B | C | C | a | CAC101よりも伝導性・熱伝導性が最も良い。 | ||
CAC103 | A | C | C | C | a | 銅鋳物の中では導電性・熱伝導性が最もよい。 |
黄銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC201 | A | B | C | B | c | ろう付けしやすい。 |
最低溶解量に 達し次第 |
150kg (製品総重量) |
CAC202 | B | A | C | B | c | 黄銅鋳物の中では鋳造が容易。 | ||
CAC203 | B | A | C | B | c | 機械的性質が良い。 |
高力黄銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC301 | C | B | B | A | c | 黄銅鋳物より強さ・硬さに優れ、耐食性・じん性もよい。 | 1回/月 | 150kg (製品総重量) |
CAC302 | C | B | B | A | c | CAC301よりも機械的性質に優れ、耐摩耗性もよい。 | ||
CAC303 | D | C | A | A | c | CAC302より強さ・硬さ・耐摩耗性が良い。 | ||
CAC304 | D | C | A | A | c | 高力黄銅の中では強さ・硬さ・耐摩耗性が最も良い。 | 最低溶解量に 達し次第 |
青銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC401 | C | A | C | B | c | 湯流れ・被削性がよい。 | 1回/年 | 150kg (製品総重量) |
CAC402 | C | B | A | A | a | 耐圧性・耐摩耗性・耐食性・機械的性質がよく、鉛浸出量が少ない。 | 1回/3ヵ月 | |
CAC403 | C | B | A | A | a | 耐圧性・耐摩耗性・機械的性質がよく、耐食性はCAC402よりもよい。鉛浸出量は少ない。 | 2回/月 | |
CAC406 | C | A | B | A | b | 耐圧性・耐摩耗性・被削性・鋳造性がよい。 | 毎日 | |
CAC407 | C | B | B | A | b | 機械的性質がCAC406よりもよい。 | ||
CAC408 | C | A | B | A | b | CAC406と同等で、鉛含有量が少ない。 |
りん青銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC502A | C | C | A | B | a | 耐食性・耐摩耗性が良く、鉛浸出量は少ない。 | 2回/月 | 150kg (製品総重量) |
CAC503A | C | C | A | B | a | 硬さに優れ、耐摩耗性がよい。鉛浸出量が少ない。 |
最低溶解量に 達し次第 |
鉛青銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC602 | C | A | A | B | a | 耐圧性・耐摩耗性がよい。 | 2回/月 | 150kg (製品総重量) |
CAC603 | C | A | A | B | a | 面圧の高い軸受に適し、なじみ性がよい。 | ||
CAC604 | C | A | A | B | a | CAC603よりなじみ性がよい。 | 最低溶解量に 達し次第 |
|
CAC605 | C | A | A | B | a | 鉛青銅鋳物の中でなじみ性、耐焼付性が特によい。 |
アルミニウム青銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC701 | C | B | B | A | b | 強さ・じん性に優れ髷にも強い。耐食性・耐熱性・耐摩耗性・低温特性がよい。 | 1回/年 | 150kg (製品総重量) |
CAC702 | C | B | A | A | b | 強さが大きく、耐食性・耐摩耗性がよい。 | 2回/月 | |
CAC703 | C | B | A | A | b | 大形鋳物に適し、強さが特に大きく、耐食性・耐摩耗性がよい。 | ||
CAC704 | C | B | A | A | b | 単純形状の大形鋳物に適し、強さが特に大きく、耐食性・耐摩耗性がよい。 |
最低溶解量に 達し次第 |
ビスマスセレン青銅
JIS記号 | 伝導率 | 被削性 | 耐摩耗性 | 耐圧性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
CAC911 | C | B | A | A | a | 鉛浸出量は殆どない。 |
最低溶解量に 達し次第 |
150kg (製品総重量) |
CAC912 | C | B | A | A | a | 鉛浸出量は殆どなく、100℃以上の高温の特性がよい。 |
アルミニウム合金鋳物用材質
アルミニウム合金
JIS記号 | 処理 | 湯流れ性 | 切削性 | 耐食性 | 鋳物価格 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
AC2A | F/T6 | B | B | B | c | 鋳造性がよく引張強さは高いが、伸びは少ない。 | 毎日 | 150kg (製品総重量) |
AC2B | F/T6 | B | B | B | c | 鋳造性がよい。 | 1回/月 | |
AC4A | F/T5/T6 | A | B | B | b | 鋳造性がよく、じん性が優れ大形鋳物に使用される。 | 1回/月 | |
AC4B | F/T5/T6 | A | B | B | b | 鋳造性がよく、じん性が優れ大形鋳物に使用される。引張強さは高いが、伸びは少ない。 | 1回/2ヵ月 | |
AC4C | F/T5/T6 | A | C | A | b | 鋳造性に優れ、耐圧性・耐食性もよい。 | 毎日 | |
AC4H | F/T5/T6 | A | C | A | a | 鋳造性がよく、機械的性質も優れている。高級鋳物に使用される。 |
最低溶解量に 達し次第 |
|
AC7A | F | C | A | A | a | 耐食性が優れ、じん性がよく陽極酸化性がよい。 | 1回/2週 |
亜鉛合金鋳物用材質
亜鉛合金
JIS記号 | 処理 | 湯流れ性 | 切削性 | 合金特徴 | 溶解周期 | 最低溶解量 |
ZAS | 26.6kg /㎠ |
3% | 100 | 低融点合金で耐摩耗性を有している。 | 1回/月 | 100kg (製品総重量) |
中島合金の強みSTRENGTH
04
高品質で安心の
一貫生産
高品質で安心の一貫生産
鋳造には欠陥がつきもので、特に加工後の欠陥に関しては、鋳造した時点では欠陥の有無は判りません。
弊社では、鋳造した製品のほとんどを社内加工するため、加工後の鋳造欠陥によりお客様へご迷惑をかけすることはありません。
また、同一工場内で鋳造・加工を行っているため、鋳造部門からの加工工程へのフィードバック、加工部門からの鋳造欠陥に関するフィードバックが日々行われている結果、高品質な製品の製造が維持できています。
また、鋳造エンジニア・加工エンジニアを中心として、日々の生産だけでなく、新規製品の立ち上げや不良対策、技術研究等を積極的に行うことにより、お客様からの要求される製品・品質に”No”と言わない体制を構築しています。
鋳造から加工まで
一貫生産の流れ
STEP1
製造コンサルティング
製品形状やロット、製造方法の打合せ
型仕様
-
試作
木型・ケミカルウッド
-
量産
木型・ケミカル・樹脂・アルミ型
主型仕様
-
自動造型機
(非)量産/小型~中型
-
自硬性造型
(非)量産/大型・試作
-
F1
(非)量産/小型
-
手込め
非量産・試作/小型
-
シェル型
量産/高精度
-
3Dプリンター型(Brightorb)
試作/単品
試作鋳造
造型
溶解・注湯
鋳仕上げ
検査(寸法・カット品・カラーチェック)
STEP2
鋳造
試作鋳造
造型
溶解・注湯
鋳仕上げ
検査(全数目視検査)
STEP3
加工
特殊工程
-
熱処理・バフ研磨・鍍金・クリア塗装・含侵
機械加工
-
NC.ターニングセンタ・マシニングセンター・NC.マシニング加工・大型鋳物加工・各種汎用加工
STEP4
検品・出荷
検査工程
-
検査工程
工程内検査・最終検査
出荷
梱包
自社便・定期便・宅急便など
中島合金のコンサルティング能力
弊社では、同一工場内で多くの材料を取り扱った生産を可能とするため絶え間ない工夫を重ねてきました。その創意工夫は、過去の文献を元にした独自の研究開発に裏付けられています。同時に大学・研究機関と連携した研究も積極的に進めており、これらが弊社独自のノウハウとなり、お客様の課題を解決できるコンサルティング能力につながっています。
過去の文献を元にした独自研究
- 鋳造方法 ⇒ 銅合金鋳物の生産技術、鋳型の生産技術、軽合金鋳物の生産技術、銅合金鋳物の技術、鋳物便覧、CACS P、CACS M
- 社内教育用 ⇒ 鋳物のおはなし、CACS T
- 欠陥対策 ⇒ 造型法による鋳造欠陥、銅合金鋳物の欠陥と対策、軽合金鋳物の欠陥と対策、CASTINGS DEFECTS HANDBOOK
- 参考文献 ⇒ 素形材センター技術報告、日本鋳造協会 研究報告、鋳造ジャーナル
大学、研究機関と連携した研究開発
- 東京大学 ⇒ 鋳造シミュレーションによる欠陥予測
- 埼玉大学 ⇒ 流動停止温度試験
- 藤井技術事務所 ⇒ 鉛フリー材移行時の生産体制検討
- 産業技術総合研究所 ⇒ 凝固潜熱発生分布試験
- 東京大学 ⇒ 純銅鋳物における凝固解析の実証
- JIS原案作成委員会
- シミュレーション委員会
- 鋳造欠陥の判別並びに対策指針に関する委員会
- 銅合金技術委員会
- 軽合金技術委員会
- 産業技術総合研究所 ⇒ 砂圧縮試験
多様な分野の職人
鋳造技術資格
- 鋳造技術に関する国家資格 ⇒ 銅合金鋳物作業2級技能(3名)
- 鋳造技術に関する鋳造協会の資格 ⇒ 鋳造技士(1名)